【JavaScript】暗黙のキャスト - 型の自動変換

JavaScriptの暗黙のキャストをご紹介します。

暗黙のキャスト

暗黙のキャストは型の自動変換のことです。

プログラムでは通常、異なる型同士の演算は実行できません。
そのため、異なる型同士の演算ではキャストで型を統一する必要があります。

コードで明示的に型変換を行なうことを、明示的なキャストと呼びます。

JavaScriptを含む一部のプログラミング言語では、コードでキャストを指示せずともプログラム実行時に自動で暗黙のキャスト（型の自動変換）が行われます。

サンプル

次のサンプルは数値と文字列の演算です。

let num = 3;
let str = "8";

let result = num + str;

console.log(result);

38

数値と文字列の加算演算では数値は文字列に自動で型変換されます。
そのためサンプルのように数値の3は文字列型になり、+は文字列結合の演算子として処理します。

優先度

暗黙のキャストは演算種類によってどの型に変換するかが変わります。
一般的な数値と文字列における演算でご紹介します。

加算

加算の場合は、上記サンプルからわかるように文字列に変換されます。

減算

減算の場合は、数値に変換されます。

サンプル

let num = 3;
let str = "8";

let result = num - str;

console.log(result);

-5

乗算

乗算の場合は、数値に変換されます。

サンプル

let num = 3;
let str = "8";

let result = num * str;

console.log(result);

24

除算

除算の場合は、数値に変換されます。

サンプル

let num = 3;
let str = "8";

let result = num / str;

console.log(result);

0.375

剰余

剰余の場合は、数値に変換されます。

サンプル

let num = 3;
let str = "8";

let result = num % str;

console.log(result);

3

累乗

累乗の場合は、数値に変換されます。

サンプル

let num = 3;
let str = "8";

let result = num ** str;

console.log(result);

6561